研究論文・研究報文用閲読ガイドライン
ガイドライン作成主旨
編集委員会では,レベルの高い研究論文・研究報文を速やかに会誌に掲載していくために閲読ガイドラインを作成することにした.このガイドラインは,一連の閲読作業を円滑に進めるとともに,投稿者に対して執筆上の指針を与える役割をもつものである.
ガイドライン改定理由
編集委員会では,一連の閲読作業を円滑に進めるとともに,レベルの高い研究論文・研究報文を速やかに会誌に掲載していくために閲読ガイドラインの改定を決定いたしました.
- 評価
- 投稿規定に合致しているかを確認の上,会誌に掲載すべき研究論文・研究報文として,①独創性(オリジナリティー),②学術性,③実用性,④論理性などが,それぞれ必要なレベルに達しているかどうかを総合的に評価する.
- 研究論文あるいは研究報文として著者から申し出のあった原稿に対して閲読者が付ける判定は,A・B・C・Dの4種類とする.
なお,閲読者が区分変更を指摘し,学会誌の原稿として掲載可能な場合については区分変更・判定を付することがある(後日,執筆者の了解をえる). - 無条件でこのまま掲載(図表を含む)してもよい原稿.
- 加筆訂正が主に記述上の問題を要求するもので,執筆者が修正を行えばそのまま掲載して良いと思われ,再閲読の必要ない原稿.
- 研究方法が不明確,論旨上のデータ不足など内容に問題があり,執筆者の修正が必要な場合で,修正後に再閲読が必要な原稿.
- 掲載不可(理由を具体的に記す).
- 投稿から閲読終了までの作業の流れと閲読結果の取扱い
- 研究論文および研究報文については,著者から投稿された段階で,編集委員会は当該分野に造詣の深い複数の閲読侯補者を専門性や所属,地域性,過去の依頼状況などを考慮して,主に会員の中から選定する.
- 編集事務局は,まず上記複数の候補者に閲読受諾の可否を打診する.受諾となった場合,閲読者は原稿受領後4週間以内に編集事務局あてに閲読結果を返送する.閲読者の指摘事項に対する著者の対処が遅れ,閲読結果の送付から3カ月以上過ぎても著者から返答がない場合,その受付自体をキャンセルすることがある.連絡なしに3カ月以上経過した時点で著者から改定稿が返送されてきたものについては,新規投稿扱いとみなすことがある.一方,閲読者からの閲読結果の返送が著しく遅れる場合,編集委員会は閲読者の交代をすることがある.
- 閲読者による判定については,下図の手順により取り扱う.
同一の閲読者と著者間の交渉は初回を含めて3回以内で終了することを原則とする.万一,3回の作業でも決着しない場合は編集委員会が預かる.その場合,以後の作業は最初の閲読者の手から離れる.編集委員会は,閲読結果をもとに掲載可否を決定する.
なお,研究論文および研究報文以外の投稿原稿については,適宜編集委員会で閲読者を選定(閲読の必要性の有無を含めて)する. - 1) 閲読者から提出された閲読報告書の判定が,適正な方法に基づく判定であるかを編集委員会で検討し,妥当な判断であると見なされた原稿は下表のマトリックスを判定基準とする.また,閲読者の判定の妥当性に問題があると見なされた場合は,別の閲読者を依頼することがある.
- 2) 編集委員会の判定は,原則として2名以上の判定のうち低い判定に従い,閲読者の内1名がD判定(マトリックスで※印)の場合は,別の閲読者に依頼する.その結果,D判定はD扱いとし,その他の判定はマトリックスの判定基準とする.
- なお,このガイドラインは,平成18年1月1日より施行する.
2名の閲読者による閲読結果(判定)のマトリックス
閲読者② | 閲読者① | |||
---|---|---|---|---|
A | B | C | D | |
A | A | B | C | ※ |
B | B | C | ※ | |
C | C | ※ | ||
D | D |
改定履歴
- 平成11(1999)年6月20日 施行
- 平成16年(2004)年10月1日 一部改定
- 平成18年(2006)年1月1日 一部改定: 投稿規程改定に伴う語句変更