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主催・協賛・関連行事荒木肇会員が日本農業工学会賞2020を受賞

 荒木肇会員が、日本農業工学会賞2020を受賞しました。日本農業工学会賞は、農業工学分野の学術や事業等に特に優れた業績を上げた個人に授与されるものです。荒木肇会員は、カバークロップによる農耕地環境改善と作物生産性向上に関する研究を実施しており、今回はこれに対する業績が評価されたものです。2020年10月31日にオンラインで表彰式および受賞講演会が行われました。

主催・協賛・関連行事武田純一・亀井雅浩会員が日本農業工学会フェロー顕彰

 2020年10月31日に、武田純一会員および亀井雅浩会員に日本農業工学会フェローの称号が授与されました。

主催・協賛・関連行事明治大学教員募集(締切:2020年9月10日)

 明治大学では、2021年(令和3年)4月着任の専任教授または専任准教授を募集しています。

主催・協賛・関連行事2021~22年度 評議員選挙結果

 2021~2022年度の評議員選挙の結果について、以下の通り当選者を報告します。

選挙管理委員会委員長  深山大介

支部名 当選者名(得票順)
北海道 辻 博之・稲野一郎・村上則幸
東北 樋口泰浩・大谷隆二・深山陽子
関東 天羽弘一・小松﨑将一・米川智司・深山大介・鈴木尚俊
近畿・中部 近藤 直・大土井克明・荒木琢也
中国・四国 上加裕子・荒木卓哉・齋藤邦行
九州 鹿内健志・深見公一郎

 

主催・協賛・関連行事2021~22年度会長・副会長・理事・監事選挙結果

 2021~2022年度の会長・副会長・理事・監事選挙について、以下の通り当選者を報告します。

選挙管理委員会委員長  深山大介

役職名 当選者名(得票順)
会長 林 久喜
副会長 佐藤禎稔・庄司浩一
理事 長﨑裕司・帖佐 直
監事 田島 淳・元林浩太

 

主催・協賛・関連行事日本農学会 2020年度シンポジウム「水と農学」

  2020年10月 3日(土)13:00~ オンラインで開催されます。本学会から庄司浩一会員が「水を味方につける農作業―気候変動を乗り越え安定生産に向けて―」の演題で13:10から講演しますので、ご参加ください。
http://www.ajass.jp/Sympo/2020sympo.html

主催・協賛・関連行事日本農作業学会学術賞・学術奨励賞候補者の推薦依頼

 学術賞規程にもとづき、会員各位から2021年度(令和3年度)の日本農作業学会学術賞・学術奨励賞候補者の推薦を募ります。応募に当たっては、下記の 1)~3)の書類・資料を表彰委員会幹事あてに簡易書留で送付してください。併せて、1)と2)を電子メールで表彰委員会幹事あてに送付してください。

  1. 所定の事項を記入した本ウェブサイト掲載の「学術賞・学術奨励賞推薦用紙」
    Word PDF
  2. 推薦理由、候補者の略歴および主要業績リスト(A4用紙2ページ以内)
  3. 主要業績(5点以内)の別刷り、公表された「関連資料」を各5部。

なお選考委員会が必要と認めた場合には、追加資料、共著者の承諾書等の提出を求めることがあります。

応募締切: 2020年(令和2年)7 月31 日(金) 必着

送付先: 〒104-0033 東京都中央区新川 2-22-4 株式会社 共立
     日本農作業学会表彰委員会 幹事 本林 隆
       電子メール:awards-c[AT]jsfwr.org ([AT] を @ にしてください)

留意事項
学会賞の候補を推薦する場合は、とくに学術賞においては次の点に留意すること。

  1. 本会会誌に掲載された業績は、対象とする主要なものが概ね5年以内であることが望ましい。ただし、研究が長期にわたる分野の業績及び歴史的・時代的考察に関する論文は、必ずしも掲載時期の制約に拘束されないものとする。なお、投稿中でも掲載可の判定を受けている論文は、業績として含むものとする
  2. 業績数は問わない
  3. 候補者は、業績の半数以上が筆頭著者あるいはコレスポンディングオーサーであることが望ましい
  4. 選考委員会で必要と認めた場合には、共著者による承諾書の提出を求めることがある

 

主催・協賛・関連行事日本農作業学会功績賞候補者の推薦依頼

 功績賞規程にもとづき、会員各位から2021年度(令和3年度)の日本農作業学会功績賞候補者の推薦を 募ります。応募に当たっては、下記の1)と2)の書類を表彰委員会幹事あてに簡易書留で送付してください。 併せて、1)と2)を電子メールで表彰委員会幹事あてに送付してください。

  1. 所定の事項を記入した本ウェブサイト掲載の「功績賞推薦用紙」
    Word PDF
  2. 推薦理由、候補者の略歴および功績調書(A 4用紙2ページ以内)

選考委員会が必要と認めた場合には、追加資料等の提出を求めることがあります。

応募締切: 2020年(令和2年)7 月31 日(金) 必着

送付先: 〒104-0033 東京都中央区新川 2-22-4 株式会社 共立
     日本農作業学会表彰委員会 幹事 本林 隆
       電子メール:awards-c[AT]jsfwr.org ([AT] を @ にしてください)

 

主催・協賛・関連行事日本農作業学会優秀地域貢献賞候補者の推薦依頼について

 優秀地域貢献賞規程に基づき、会員各位から2021年度(令和3年度)の日本農作業学会優秀地域貢献賞 候補者の推薦を募ります。応募に当たっては、下記の1)~3)の書類を表彰委員会幹事あてに簡易書留で 送付してください。併せて、1)と2)を電子メールで表彰委員会幹事あてに送付してください。

  1. 所定の事項を記入した本ウェブサイト掲載の「優秀地域貢献賞推薦用紙」Word  PDF
  2. 推薦理由、候補者の略歴および業績調書(A 4用紙2ページ以内)
  3. 公表された「関連資料」5部

選考委員会が必要と認めた場合には、追加資料等の提出を求めることがあります。

応募期限: 2020年(令和2年)7 月31 日(金) 必着

送付先: 〒104-0033 東京都中央区新川 2-22-4 株式会社 共立
     日本農作業学会表彰委員会 幹事 本林 隆
       電子メール:awards-c[AT]jsfwr.org ([AT] を @ にしてください)

主催・協賛・関連行事2020年度学会賞の決定について

 学会誌第54巻1号の会告において2019年7月12日を推薦期限として公募した2020年度学会賞に、学術賞1件、学術奨励賞1件、優秀地域貢献賞1件の推薦があった。各賞について選考委員会を設けて審査を行い、審査結果を会長へ報告した。2019年12月7日開催の第4回理事会において各賞の授賞が了承され、下記のように受賞者が決定した。

主催・協賛・関連行事2020年度学術賞の選考結果について

受賞者(所属):深見公一郎(農研機構 九州沖縄農業研究センター) 
受賞業績: 九州・沖縄地域における圃場の土壌物理性解析に基づく土地利用型作物栽培の省力・低コスト化技術の研究

選考経過:
 業績要旨及び推薦理由、関係資料を選考委員(東城委員長、委員4名)に配布して、10月~11月に審査を実施した。選考委員長が選考委員から提出された評価結果のとりまとめを行い、メールによる審議を慎重に重ねた。その結果、選考委員会は一致して、深見公一郎氏に日本農作業学会学術賞を授与することが適当であるとの結論に達した。
受賞理由:
 深見公一郎氏は長年、九州・沖縄地域における土地利用型作物栽培の機械化研究に携わってきたが、特に、重粘土質のジャーガル土壌に対応できる心土破砕機や溝掘機などの作業機の開発に貢献した。トラクタに直装する作業機の所要動力をリアルタイムに測定できる3点リンク・ダイナモメータ方式の計測システムを開発し、沖縄の重粘土壌に適応できるトラクタ姿勢や作業深さ等の作業条件を明らかにした。また、降雨が多いサトウキビの収穫・植付け時期の対策として、暗渠を施工せずに心土破砕と額縁明渠を組み合わせた簡易な排水技術を開発し、土壌水分を低下させることに成功した。さらに、九州地域で課題となっていた乾田直播栽培田の漏水防止に対して、鎮圧ローラを利用した作土層の圧縮が透水性制御に有効であることを見いだした。いずれの技術も土壌の物理性解析に基づく新たな手法の開発で、現場に普及している。
 本学会での活動としては、一連の研究成果が2報の論文としてとりまとめられているほか、関連する研究成果を省察する総説が掲載されていて、これらはいずれも高く評価できるものである。また、関連学会の学会誌や欧文ジャーナル等にも掲載論文がある。

以上の理由から、本業績は日本農作業学会学術賞を授与するに相応しいものと判断された。

主催・協賛・関連行事2020年度学術奨励賞の選考結果について

受賞者(所属):鈴木崇之 (農研機構 九州沖縄農業研究センター)
受賞業績:暖地における加工用ホウレンソウ刈取再生栽培法の開発

選考経過:
 業績要旨及び推薦理由、関係資料を選考委員(東城委員長、委員3名)に配布して、10月~11月に審査を実施した。選考委員長が選考委員から提出された評価結果のとりまとめを行い、メールによる審議を慎重に重ねた。その結果、選考委員会は一致して、鈴木崇之氏に日本農作業学会学術奨励賞を授与することが適当であるとの結論に達した。
受賞理由:
 鈴木崇之氏は、暖地における加工用ホウレンソウ栽培で求められていた軽労化と収益性の向上に対して、機械収穫による年2回の刈り取り体系の導入を検討し、品種、播種量、施肥量等の栽培条件がホウレンソウの収量及び品質に及ぼす影響を明らかにした。追肥による生育促進効果が顕著な品種‘クロノス’の栽培では、1番草が40 cm程に達した段階で速やかに収穫して追肥を施し、2番草の生育期間を十分確保することで収穫量の増加が実現できることを示した。これらの成果は、成果情報として発信されたほか、加工・業務用ホウレンソウ機械収穫体系マニュアルとしてとりまとめられ、技術の普及に至っている。
 本学会においては、一連の研究成果の報告に加えて、投稿論文1報が学会誌に研究報文として掲載され、高く評価されている。また、関連学会での報告もある。

以上の理由から、本業績は日本農作業学会学術奨励賞を授与するに相応しいものと判断された。

主催・協賛・関連行事2020年度優秀地域貢献賞の選考結果について

受賞者(所属):鈴木尚俊 (長野県野菜花き試験場)
受賞業績: 長野県の野菜栽培における機械化作業技術の開発と生産地への普及

選考経過:
 推薦調書及び関係資料を選考委員(東城委員長、委員3名)に配布して、10月~11月に審査を実施した。選考委員長が選考委員から提出された評価結果のとりまとめを行い、メールによる審議を慎重に重ねた。その結果、選考委員会は一致して、鈴木尚俊氏に日本農作業学会優秀地域貢献賞を授与することが適当であるとの結論に達した。
受賞理由:
 鈴木尚俊氏は長年にわたり長野県農業総合試験場でレタスの全面マルチ栽培の研究に携わり、機械化が遅れていた収穫機の開発に貢献した。開発機はマルチフィルムを破らずにレタスを一斉収穫することができる自走式収穫機で、切り取りから箱詰めまでを二人作業で行えるものである。その後、生産者が自作できる機械を目指して、切断装置の開発、間欠式搬送機構の開発に取り組み、実用化の目途をつけた。一連の研究成果は、長野県の優れた普及技術として取り上げられ、市販機械が販売されるに至っている。また、キャベツや白菜などの露地野菜の栽培に対して、省力・合理的で環境負荷低減型の作業体系の構築に尽力され、施肥、移植、防除などに関する多くの実用技術を開発・普及させてきた。
 本学会においては、上述の研究発表に加えて、評議員、常任幹事、データ集作成委員として学会活動を推進し、学会の発展に貢献された。

以上の理由から、本業績は日本農作業学会優秀地域貢献賞を授与するに相応しいものと判断された。

主催・協賛・関連行事宮崎 昌宏会員が日本農業工学会賞2019を受賞

 東京都農林総合研究センターの宮崎 昌宏会員(前副会長、現監事)が、日本農業工学会賞2019を受賞しました。
宮崎 昌宏会員  日本農業工学会賞は、農業工学分野の学術や事業等に特に優れた業績を上げた個人に授与されるものです。宮崎 昌宏会員は、傾斜地果樹園における機械化作業体系に関する研究を実施しており、今回はこれに対する業績が評価されたものです。2019年5月14日に東京大学弥生キャンパス中島董一郎記念ホールにおいて、表彰式および受賞講演会が行われました。

主催・協賛・関連行事田島淳会員と佐藤禎稔会員が日本農業工学会フェロー受賞

 2019年5月14日に東京大学弥生キャンパス中島董一郎記念ホールにおいて開催されました日本農業工学会設立35周年記念式典において、東京農業大学教授 田島 淳会員(副会長)および帯広畜産大学教授 佐藤 禎稔会員(評議員)が、日本農業工学会フェローを受賞されました。

主催・協賛・関連行事2019年度学術賞の選考結果について

 日本農作業学会学術賞選考委員会(田島淳委員長他委員4名、幹事1名)は、学会誌第53巻第1号の会告に基づいて会員から推薦のあった候補者1名の業績について、2018年の11月から12月にかけて、メール審議により慎重に審議を行った結果、以下の業績は2019年度の日本農作業学会学術賞の授与に値するものと判断した。受賞業績および受賞理由は以下の通りである。

学術賞

受賞業績名: 北海道におけるリビングマルチを用いたダイズの保全的栽培に関する研究
受賞者名(所属): 辻 博之(農研機構 北海道農業研究センター大規模畑作研究領域)
授賞理由:近年の畑作では、不耕起栽培や省力的な簡易耕起法などの保全的表層管理が見直されている。しかし、これらの圃場管理法が作物の生育や収量に及ぼす影響については作物学的な知見が乏しく、現場への導入のためには個々の作物との関係を明らかにする必要がある。辻 博之 氏は、ダイズ生産において雑草を制御するために、秋播きコムギをリビングマルチとして利用した場合の作物と雑草の間の競合メカニズムの解析を行い、収量への影響と雑草抑制効果を定量的に評価し、さらに除草のための作業時間の短縮効果を明らかにしている。これらの研究の中で、寒冷地におけるコムギの省耕起栽培(チゼルプラウ耕)を用いた同時播種栽培においては、生育初期段階における種子根の伸長といった、根系発達の促進が生産安定化のために重要であることを示した。また、省耕起栽培における有機物還元が土壌炭素の蓄積効果、温室効果ガスの抑制、土壌中の中型生物に及ぼす影響などについても知見を蓄積し、これらの環境保全的な効果の定量化に貢献している。

最後に、候補者の豊富な研究経験を総説としてまとめた、「北海道畑作の大規模化における課題と今後の展望」は今後の畑作農業の方向性を示唆した農作業研究の成果として高く評価できる。

以上の理由から、本業績は当学会の学術賞の授与に相応しいものと判断した。

 

主催・協賛・関連行事2019年度功績賞の選考結果について

 日本農作業学会功績賞選考委員会(田島淳委員長他委員3名、幹事1名)は、学会誌第53巻第1号の会告に基づいて会員から推薦のあった候補者1名の業績について、2018年の11月から12月にかけて、メール審議により慎重に審議を行った結果、以下の業績は2019年度の日本農作業学会功績賞の授与に値するものと判断した。受賞業績および受賞理由は以下の通りである。

受賞業績名: 委員会活動を通した学会運営への貢献
受賞者名(所属): 林 久喜(筑波大学
授賞理由: 林久喜氏は、25年間の日本農作業学会員歴があり、このうち11年間にわたって、当学会の常任幹事、委員会委員長等を多期に渡り務めている。担当した委員としては、庶務(幹事)、および会計(幹事)をはじめ、図書刊行、編集(編集副委員長)、用語集作成(委員長)および企画(委員長)で、いずれの委員会においても積極的な参加・発言により、委員としての役割を十分に果たされている。また、2012年度日本農作業学会春季大会では大会実行委員長、2013年~2015年には関東支部長として活動する等、学会運営への貢献は多大であることは明らかである。

以上の理由から、本功績は当学会の功績賞の授与に相応しいものと判断した。

 

主催・協賛・関連行事2018年度優秀地域貢献賞の選考結果について

 日本農作業学会優秀地域貢献賞選考委員会(細川寿委員長他委員3名、幹事1名)は、2018年12月から2019年1月にかけて審議を行った。推薦のあった候補者2名の業績について慎重に審議した。その結果、全員一致で2業績(受賞者2名)に対して、2018年度日本農作業学会優秀地域貢献賞を授与することが適切であるとの結論に達した。受賞業績および受賞理由は以下の通りである。

1)
受賞業績名: 秋田県の水稲および土地利用型野菜栽培における省力技術開発と生産現場での実証
受賞者名(所属): 進藤 勇人(秋田県農林水産部水田総合利用課
授賞理由: 候補者は、長年にわたり水稲や露地野菜など土地利用型品目の試験研究、現場における技術実証と普及に携わってきた。

特に県の基幹作物である稲作の低コスト化を目指した栽培技術の開発に取り組む一方で、生産者の収益向上をねらった土地利用型露地野菜作の作業技術開発に取り組むなど、広範にわたる試験研究を積極的に展開してきた。このうち、水稲直播栽培では更なるコスト低減を目指した無代かき湛水直播技術や直播用高速点播機、側条施薬装置などの実用化技術や、長ネギの夏取りを可能とする越冬大苗育苗技術、定植作業の高精度化を目的とした作溝チゼルを装備した施肥溝切り技術などを普及技術にまで高め地域農業に大いに貢献した。

作業技術に加え、水稲・園芸作物の栽培技術、土壌肥料、農業経営等の分野での知識も広く有しており、多数の報文として報告している。また、研究成果は論文以外でも現地の生産者や普及指導員に対する講習会、県内版研究成果としても報告しており、生産現地からも高い評価を得ている。

これらの理由から、候補者は、日本農作業学会優秀地域貢献賞にふさわしいと判断した。


2)
受賞業績名: 寒冷地水田輪作の体系化技術の開発と震災復興を契機とした大規模水田営農推進に関する研究
受賞者名(所属): 星 信幸(元 宮城県古川農業試験場
授賞理由: 候補者は、東日本大震災に伴う塩害や放射能の抑制対策に迅速に対応し、簡易灌漑手法を用いた除塩、塩害抑制技術を提案するなど地域農業の復興に大きく貢献した。また、担い手の減少と土地利用型作物の規模拡大が急速に進んでいる東北地域の農業を活性化するため、水稲乾田直播栽培や普通型コンバイン等を組み合わせた水稲・麦・大豆の低コスト3 年4 作の新たな水田輪作体系技術を開発し普及技術にまで高め、効率的な大規模水田営農の推進に貢献した。

これらの研究成果は、東北地域の太平洋側で極めて有効な作業技術として生産現地から高く評価されており、関連成果を日本農作業学会において積極的に発表するなど学会の活性化に貢献するだけでなく、東北地域の作業技術関係者にも高い評価を得ている。

これらの理由から、候補者は、日本農作業学会優秀地域貢献賞にふさわしいと判断した。

 

主催・協賛・関連行事新たな運営体制について

平成31年4月1日施行・平成30年度実施選挙に適用

 平成30年3月17日に開催された第54回総会において、会則等の規則が改定されました。運営体制の変更に関する規則改定で、改定された会則は来年平成31年4月1日より施行されます。ただし、今年度予定している次期役員の選挙については、改定された規則に基づき実施されますので、ご留意下さい。主な改定点は次の通りです。

  1. 学会役員として、会長・副会長の他に、学会運営の実務責任者として新たに理事4名をおく。理事2名は、評議員を被選挙人とし、評議員による選挙により選出する。残りの理事2名は会長指名によって選出し、評議員会の承認を得るものとする
  2. 会長・副会長・理事は評議員としての身分を有しないものとし、会長・副会長・理事が選出された選挙地区(支部)では、次点者を繰り上げて定数を満たすように評議員を選出する
  3. 会務を審議・処理するため理事会を設ける。理事会の構成員は会長1名、副会長2名および理事4名とする。任期は2年とする。会長は再任できない。副会長および理事は連続2期まで再任できる
  4. 会計監査の名称を監事と改称し、監事は会計および会務を監査する
  5. 新たに総務委員会を設置して事務局を統括する。会務を総務、編集、企画、表彰、情報の常置委員会で分担するとともに、新規事業の推進と学会活性化を図るため特別委員会を設置できるものとする。副会長・理事が各種委員会の委員長を兼務する
  6. 北陸支部の会員数減少に伴う支部学会活動の支障を解消するため、新潟県の会員は東北支部へ、富山・石川・福井県の会員は近畿・中部支部へ再編する

理事会を加えた新たな学会の組織図:
組織図

発効済関連規程等:

 

主催・協賛・関連行事熊本地震の復興支援等の取り組みについて

熊本地震に対する復興支援等の本学会の取り組みについて

 

主催・協賛・関連行事東日本大震災の復興支援等の取り組みについて

東日本大震災に対する復興支援等の本学会の取り組みについて

 

主催・協賛・関連行事「東日本大震災に関する緊急集会」開催報告

 平成23年7月16日、京都大学吉田キャンパスで開催された日本農作業学会春季大会において表記集会が開催された。集会は、中司敬副会長(九州大学農学部)および、小松崎庶務幹事(茨城大学)による司会進行ですすめられた。以下、集会の概要について報告する。

 開催にあたり、小松崎庶務幹事から、開催趣旨として、東日本大震災に対する農業部門での総合的な対応が求められており、今回の意見交換をもとに農作業学会の活動につなげていく必要があることが述べられた。また、中司副会長からは、今回の大震災に対する対応は、被災地の復旧・復興支援にあたっての農作業学会および会員の学術的取り組みに加えて、学会が広く果たすべき社会的貢献など、長期的視点をもって農作業学会は対応すべき点があり、今回の集会で意見交換いただきたいとの説明があった。

 まず、被災地の会員から口頭で現状報告をいただいた。星信幸会員(宮城県古川農試)からは、宮城県において津波による被害をうけた1万2千haの圃場では、今年作付できたのはその1割程度であり、多くの圃場ではガレキの撤去が進まず、復旧活動が長期化していることが報告された。津波により塩害を受けた圃場では、代かきによる除塩を行った圃場もあるが、複数回による代かきにより、田植え後酸欠状態になるイネも認められた。そのため、除塩と作物生産が両立する農作業技術についても検討が必要であることが指摘された。

 武田純一会員(岩手大学農学部)からは、岩手県の被災圃場については、ガレキの撤去が約半数ほど終了しているが、ガレキ撤去後の圃場にはガラス類などが残存するため、今後の農作業上留意しなければならない点があることが指摘された。また、地盤沈下などにより水田のパイプラインなどが破壊された圃場においては灌漑水が確保されず除塩ができないなど、災害が複合化しており、現場での対策においては総合的なアプローチが必要であることが述べられた。

 松尾健太郎会員(東北農研)からは、東北地域における野菜作の被災状況について報告された。とくに津波の被害により、園芸関係の試験場や農家圃場が被災しており、ガレキの撤去が進まず、再建の目処が立っていないところが多いことが報告された。園芸施設においては、津波による浸水がなかった施設においても停電によって断水が生じ栽培作物が枯死してしまった園芸施設があり、全自動をうたっていた施設では停電による対応が全くできなかったことが指摘された。また、東北における園芸生産について復興プロジェクトがいくつかはじまったことが紹介された。

 関矢博幸会員(東北農研)からは、東京電力福島原子力発電所からの放射能漏れ事故の影響を受けている地域の稲作、畜産農家の対応の様子が報告され、農業者が農業に対する希望がもてるような復興活動について、農作業学会に対する期待が述べられた。

 小林恭副会長(中央農研)からは、放射能の除染に関する研究の取り組み状況が報告され、汚染レベル別の対応研究が、物理的除染、化学的除染、および生物的な除染など多面的に取り組まれつつあることが報告された。また、表土はぎなどによる汚染土壌の取り扱いに関する対応についてはまだ検討中であることが報告された。

 長崎祐司会員(農研機構近中四農研)からは、東北随一の園芸産地が被災を受けて、東北の園芸生産団地の再開発に関する議論がでていることが報告された。また、これまで資材コストやランニングコストを抑えた施設園芸のあり方について農作業学会においても報告しており、これらの技術も復興計画に貢献できる可能性があることが報告された。また、 これらのイノベーションには時間がかかるため、長期的な取り組みが必要であることが指摘された。

 最後に瀧川具弘会長(筑波大学)から、東日本大震災に対する復興活動はまだまだはじまったばかりであり、地域の動向など学会会員間で連携をとり、農作業学会としての貢献の在り方については長期的に取り組んでいく必要性があることが強調された。

  今回の緊急集会は当初の予定になかったプログラムではあるが、非常に多くの会員にご参加いただいた。また話題提供いただいた会員の方々には、被災地などいまだ緊急的、流動的な状況なかでご報告いただいた。東日本大震災に対する復興にはまだまだ時間が必要であるが、農作業学会が期待される事項も多いことが改めて確認された。話題提供をいただいた皆様、 ご参加いただいた皆様に記して謝意を表する。

(文責 小松崎将一)

(農作業研究 第46巻第3号「報告」より)

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